臨死体験 下 (文春文庫 た 5-10)

著者 :
  • 文藝春秋 (2000年3月10日発売)
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本棚登録 : 495
感想 : 26
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タイトル通り臨死体験を検証した本。
内容としては上下ともに充実しており、様々な角度から論じられている。体験者からのインタビューに始まり脳神経学の見解、または擬似臨死体験を著者の立花隆氏自身が体験するといった形で多岐に渡っている。
著者自身は最終的に臨死体験とは脳内現象といったほうが無難で、ただ科学で証明できないようなことも存在するという立場で結論づけている。
私自身読後の感想としては、おもしろいという一言につきそうだ。本文にもあるが、やはり現在の科学ではまだまだ人体の神秘や脳の複雑なメカニズムははっきりとわかっておらず、臨死体験は脳内現象であるとはっきりいえない。わからないからおもしろいということで、ざっくばらんに言えば、わからない死後のことより今の瞬間や今の生を大切にしようと思わされる。ただわからないからといって探求を諦めるのではなく、自分のできる範囲で興味のあることへの挑戦は続けて行きたいと思うのである。色んな見解や実験などを知れて面白かった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 勉強になりました系
感想投稿日 : 2010年12月8日
読了日 : 2010年12月8日
本棚登録日 : 2010年12月8日

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