『誰かに勧めたいミステリー作品』等にかなりの頻度で載ってるであろう本作品。前々から気になっていたので、満を持して読んでみました。結果としては、予想を裏切らない面白さでした!かなり期待値高めでしたが、期待通りで大満足です…感動。
【ザックリ概要】
半年前に謎の四重殺人が起こったという孤島『角島』へ、大学の推理小説研究会・7名が合宿のために訪れる。本土との連絡手段を絶って無人島生活を楽しむ彼らに、連続殺人を示唆するような奇妙な事件が起こる。一方その頃、本土でも『四重殺人事件』と推理小説研究会に関係する奇妙な手紙が届く。
孤島と本土で同時に進められる、臨場感溢れる溢れる本格ミステリ。
【感想】
登場人物たちが、みんな作家にちなんでるため最初は読みにくいなぁと思いましたが、慣れれば全然サクサク読めます!登場人物たちがミステリ研究会に所属しているせいか、所々鼻にかかったようなセリフが出てきますが、それもまた良いスパイスになっていたと思います。
(以下本文抜粋)
「それにね、僕は思うんです。たとえば殺意なんていう極端な感情を長く心に維持しつづけるのは、普通に想像するよりも遥かに大変なことだ、と。(中略)人間の神経はそれほど強靱にできてはいないと思うんですよ」
読み終わってから、このセリフがかなり余韻を残しました。精神が強靭にできていないにも関わらず、殺意を持ち続けた犯人。四重殺人にしろ、ミステリ研究会員たちを襲う事件にしろ、犯人はどれだけ強い想いで実行していたのか…再読必須の小説です。また少し内容を忘れたら、もう一度(とは言わず二度くらい)読みたいと思います。
- 感想投稿日 : 2024年3月21日
- 読了日 : 2024年3月20日
- 本棚登録日 : 2024年3月15日
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