表題作の「完璧な病室」での姉と弟の永遠に近いような場面場面が印象的でするりと喉の粘膜に張り付いて溢れないでいるようで素敵だった。そうしてこれは短編集なのだが「ダイヴィング・プール」の主人公の奥底にある不可思議な悪意のような悪戯が最後の瞬間に崩れる時に、主人公は純に対する想いの入り口のなさを悟る。どの短編集も優れていた。個人的に傑作な作品集。
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- 感想投稿日 : 2020年4月19日
- 読了日 : 2020年4月19日
- 本棚登録日 : 2020年4月19日
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