エノーラ・ホームズの事件簿: 消えた公爵家の子息 (小学館ルルル文庫 ス 1-1)

  • 小学館 (2007年10月1日発売)
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本棚登録 : 82
感想 : 8
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シャーロック・ホームズを全く知らない人が読めば面白いと思うかもしれない。
この作者自身、きっとホームズが好きでよく考察しているのかなとは思うのだけれど、どうも言葉などが色々よろしくない。アメリカの作家さんだというし、きっとイギリスの階級制度に強い憧れと同時に反感も持っているのだと思う。この時代の女性の立場というものに対して強い不満を抱いているのは勝手だけれど、それをここまで口汚くののしる感じで文章にされると呆れる。

ホームズの母親と妹を賢い女性のように描いているつもりらしいが、正直、ホームズの母や妹が本当に登場するのであれば、絶対こういう描かれ方はしないと思う。
自由と我儘を履き違えた頭のおかしい老婦と、その人にまともに育てらる事もなかった世間知らずの少女が出てくるだけのお話。兄二人がひどい男のように書かれているが、この作者は男性に何かひどい不信でも持っていて文章の中で発散でもしているのだろうか。

推理や暗号も正直中二病と言われるような内容でミステリというにも物足りない。これはジャンルとしては児童文学レベルだろうか。
何やら賞などを取られた作家さんだというので期待したのに、まったくの期待はずれ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 海外の作家
感想投稿日 : 2012年6月1日
読了日 : 2012年5月22日
本棚登録日 : 2012年6月1日

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