落下する夕方 (角川文庫 え 4-1)

著者 :
  • KADOKAWA (1999年7月5日発売)
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本棚登録 : 11836
感想 : 1011
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澄んでいて気だるい空気がとても好きな、15ヶ月で失恋していくお話です。
梨果も華子もそれぞれ魅力的で、なんだか恋があるように感じたのは、華子と健吾たちではなく、梨果と華子の間のように思ってしまいました。
華子に皆が惹かれるのはなんとなくわかります。透明で危うくて、孤独で自由。
正しい重さの、「おかえりなさい」が聞いてみたいです。
読み終えて、わたしも華子の不在に心が寂しくなりました。
この週末は、この作品の映画を観ようと思いました。梨果が原田知世さんで、華子が菅野美穂さんなんて、ぴったり。楽しみです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2018年4月6日
読了日 : 2018年4月6日
本棚登録日 : 2017年9月21日

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コメント 2件

大野弘紀さんのコメント
2018/04/07

本当に
そう思います。
正しい重さの「おかえりなさい」

江國さんは、本当に
何気ない言葉を
特別にしてくれる
ちょっとした心を添えて
豊かで引っかかる
なのにどこか儚げで
美しいものに 変えてくれる

不思議な存在なのに
寂しくなる

その寂しさを
なんて呼べばいいのか
いつも 戸惑ってしまいます。

橘さんのコメント
2018/04/07

大野さん、コメントありがとうございます。

江國さんの作品は、儚くて切なくて綺麗で、寂しくもの悲しくなります。
まだ映画は見られていないです。

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