村上春樹の長編を初めて読む。20代の頃『TVピープル』『1973年のピンボール』を読んで面白くなかったのでそれ以来読んでいなかった。
たびたびミリオンセラーを出してるし、ファンも多いようなので、殊勝にも「1回くらいはちゃんと読まなきゃ」と思い、私の読書傾向を知っている知り合いに「俺でも読めそうな村上春樹の小説って何?」と聞いた答えが『海辺のカフカ』だった。まあ、カフカは好きな作家だし。
文体をもっていることも、独自の世界観があることもわかった。こういうの好きな人がいるだろなぁということも納得した。
どうも私とは相性が合わない。最初は伊坂幸太郎みたいで面白かったんだけどねぇ。
あと1冊くらい読んでみてもいいけど、作品によって当たり外れが激しい作家な気がする。
感性は豊かなので、なんか深そうな空気を醸しているが、実はそうでもない「雰囲気小説」だと思う。
凶暴なくらいの知性が見え隠れしている安部公房や筒井康隆のような、ズシンとくるものが私には感じられなかった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年10月28日
- 読了日 : 2016年10月28日
- 本棚登録日 : 2016年10月28日
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