天才たちの値段

著者 :
  • 文藝春秋 (2006年9月1日発売)
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本棚登録 : 264
感想 : 62
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■天才たちの値段
■紙の上の島
■早朝ねはん
■論点はフェルメール
■遺言の色
の5編

各編挿絵が欲しいと思いつつ、いやこれは挿絵描けないよなぁと思ったりしました。叙述に寄り添って想像することが醍醐味だと心得ます
“レンブラントの闇より深く、ムンクの叫びより激しく”なんて表現、素敵すぎませんか。
かえでの手紙が本当に美しい文章で、いつか参考にしたい真似したい、と思うなど。




門井慶喜さんの著書をベタですが『銀河鉄道の父』で興味を持ち、他の歴史小説なるものを読み漁っています。本書が作者にとっての初めての歴史小説『シュンスケ!』よりも前に手がけた小説で、そもそもこっち方面?というか西洋美術に強い人なんだなぁと何だか納得した気持ちがあります

三作目まで出ているので、短編5つというイメージで読み始めたが、終わってみると1冊で最初と最後までまとまりがあった。思ってたより。
三作目を手に取ったことから一作目の本書、次に二作目を読んでいます

文庫本の解説読んで知りましたが、本書が作者の単行本第一冊なんですね。
作者の根幹を見た気がします

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 門井慶喜
感想投稿日 : 2024年2月11日
読了日 : 2024年2月7日
本棚登録日 : 2024年2月4日

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