世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)新装版 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2010年4月8日発売)
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本棚登録 : 13223
感想 : 577
4

個人的に村上春樹作品の中で一番好き。
村上春樹の長編小説でよく描かれる
同時に進行し、
あるところから交わり始める二つの物語。

村上春樹作品には
一貫したテーマのようなものがあると感じていて、
それは現実的な世界と内なる世界
もしくは
表面的な自分と精神的に乖離したもう一人の自分を
どのようにして適合させるか、
納得する形で成り立たせるかというテーマに
物語を通して挑んでいるような。。 「スプートニクの恋人」も
「ねじまき鳥クロニクル」も
「海辺のカフカ」も
そのテーマに沿ってる気がする。

けど、この「世界の終わり~」は
基本的なテーマに沿ってはいるものの
他の作品とは違う結論に至るというか
別の視点で挑んでるような印象。
個人的にはそういった部分で
この作品は特別だし面白いと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2018年2月4日
読了日 : 2018年2月3日
本棚登録日 : 2018年2月3日

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