沈黙の王 (文春文庫 み 19-5)

著者 :
  • 文藝春秋 (1995年12月8日発売)
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1995年第一刷、文藝春秋の文春文庫。5編。主人公は順に 商(殷)の高宗武丁、寒浞と后羿、鄭の桓公友、鄭の武公掘突、叔向(羊舌肸)。春秋は諸子百家、特に儒教の孔子の時代だから少しはなじみがあるが、夏や殷はまず小説では見ない時代。最後の叔向は中編ぐらいの長さがあるからかそうでもないが、他の4編は歴史の事実(と作者が考えるもの)に沿って動かすあまりか、うまく動かされている感じがしないでもない。それでもきっちり動いている感じはするのでかなり面白い歴史小説である。

収録作:『沈黙の王』、『地中の火』、『妖異記』、『豊饒の門』、『鳳凰の冠』、解説:「解説」磯貝勝太郎(文芸評論家)。 単行本は、1992年9月文藝春秋刊。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年5月28日
読了日 : 2022年5月26日
本棚登録日 : 2022年5月28日

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