イギリスの青銅器時代を舞台にしたサトクリフの作品。生まれつき片腕の効かない少年の成長物語。
サトクリフの作品はどれも優しくない。描かれる時代は死が身近にあり、個人の権利は守られるものではなく、勝ち取り、勝って守り続けなければならない。登場人物は厳しい状況におかれ、容赦ない運命に翻弄されて挫折を味わわされながらも生き抜いて行かねばならない。しかし、そのその厳しさの先にこそ得るものがある、ということを強く感じさせてくれる。
またサトクリフの作品は世界が濃い。念入りな情景描写が深く濃く読者をその世界の中に連れて行ってくれる。
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- 感想投稿日 : 2023年4月13日
- 読了日 : 2023年4月13日
- 本棚登録日 : 2023年4月13日
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