保守の遺言:JAP.COM衰滅の状況 (平凡社新書)

著者 :
  • 平凡社 (2018年3月1日発売)
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感想 : 13
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思想はもちろんのこと、培われた環境、思考法、引いてくる言説。全く異なる、いや世間的にはむしろ真逆からのアプローチであるにも関わらず、なんと斎藤幸平の「人新世の資本論」とさらに宮台真司と結論をほぼ同じにしている。

これはいつか訪れるであろうユートピアを夢想するものの共通概念。全く難解なことではない。手の届くところにいる者達との生活を基盤にした共同体もちろんそれは家族でもある、それを守り抜くこと。つまりは愛という結論。

四半世紀も前の朝まで生テレビの時に展開してい、そして全く中心がブレていない言論の集大成と、終章のモノローグによりその言説すべての真意と活力の奥底が垣間見えた。

もちろんその主張に全面的には賛成できない。いやむしろ国家の尊厳などを全面に押し出した思想には抗う立場だ。
しかし声を上げることを恐れずその熱狂と充足に満たされた人生には羨望を感じざるを得ない。

凄まじい書であることは確かだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 評論
感想投稿日 : 2021年4月15日
読了日 : 2021年4月16日
本棚登録日 : 2020年12月11日

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