梟の城 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1965年5月4日発売)
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本棚登録 : 4048
感想 : 287
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豊臣秀吉の時代の伊賀忍者が主役の物語。堺の豪商今井宗久に秀吉暗殺を依頼された葛籠重蔵、忍者として生きることに飽き武士として出世することにした風間五平、近江の佐々木氏の子であるが甲賀忍者にやって育てられ石田三成に間者として宗久に送り込まれた小萩が主な人物。重蔵は忍として幸せな生活よりも仕事を優先する考えだったが小萩とあい小萩の愛に触れることで少しずつ考えが変わる。秀吉のところまでたどり着くも殺さなくてもそれに相当する暴力で自身の憂鬱が晴れることに気づき重蔵は生きて伊賀に帰り、最終場面では小萩と共に生活をする。伊賀を裏切った風間は重蔵を捕まえることで出世を企むも伏見城で捕まってしまい秀吉暗殺の首謀者として殺されてしまう。その際使った偽名が石川五右衛門で作者は風間五平が石川五右衛門なよではないかと考えているっぽい。
忍の術とかほんとに存在したのか不思議だけど作中ではとても鮮明に描かれていて面白かった。太平の時代では忍びの活躍できる場はないから廃れるのもしょうがないかな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年12月31日
読了日 : 2023年12月31日
本棚登録日 : 2023年12月29日

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