三部作ついに完結。GW中に読もうと思っていたけど、一日ずれ込んでしまった。
4継はネギが走ったり1年の問題児が走ったり紆余曲折があったけど、ネギが素敵。鍵山の代わりに4継に出るときは自分のできる最大限のことをすると早朝にラインをひいてカーブ走の練習をし、鍵山復帰後は自分とチームメイトの実力や適性を知った上で、「俺は走らねえ」「守るなよ。ガンガン攻めろよ」と他のメンバーの背中を押す。実力云々でなくチームの一員として素晴らしい姿勢だと思う。
あと、鍵山への指導。「ここが悪い」じゃなくて「どうすればできる」ってことだけを言う。これは仕事とかいろんな場面で通用することのような気がする。というか、自分も新二のように言われれば言われるほどひどくなるという経験があるし。
100mのレースも良かったけど、やっぱり最後の4継がいい。全然陸上の知識なかったけど、臨場感があって熱くなった。
陸上は個人競技というイメージが強かったけど、こんなに人と人のつながりが強いとは。
「人生は、世界は、リレーそのものだな。バトンを渡して、人とつながっていける。一人だけではできない。だけど、自分が走るその時は、まったく一人きりだ。誰も助けてくれない。助けられない。誰も替わってくれない。替われない。この孤独を俺はもっと見つめないといけない。俺は、俺をもっと見つめないといけない。」(P.275)
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
2019年
- 感想投稿日 : 2019年5月9日
- 読了日 : 2019年5月7日
- 本棚登録日 : 2012年9月30日
みんなの感想をみる