教養としての宗教入門 - 基礎から学べる信仰と文化 (中公新書 2293)

著者 :
  • 中央公論新社 (2014年11月21日発売)
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感想 : 62
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宗教、と耳にすると、正直身構えてしまう自分がいて、その上、昨今のイスラム国大暴れ報道を見て、いよいよ宗教ってどうなのよ?と思ったりしたけれど、そんなときこそしっかり基礎を知ってみようと思い立ち、読んでみた。

宗教って何だろう?と言う基本を具体的な宗教を例に取りながら、歴史的、地域的、文化的な観点からスッゴくわかりやすく説明した一冊。

著者が最初に示しているとおり書き方が「中立的」なのでこの宗教最高!!とか偏りがなく成り立ちとか特徴とかを淡々と説明されていて、読んでいると素直に読めるのは良かった。ただ途中「おおおそんな事書いちゃって怒られないか?」とか心配になる表現もあった気がするけど。

まず宗教って一概に定義できないって事がよくわかった。もちろん信仰対象があったり教義があったり戒律があったり共通する点はいくつかあるものの基本は自由で様々なのねぇと。あと神と仏の違いとか、信仰には薄い信仰と濃い信仰があるとか。アメリカ人のほとんどは薄い信仰らしい。以前、外人は君の信仰はなんだ?とすぐに聞いてきて、答えられないと一人前に見られない、と聞いた記憶があるけど実際はそんなの大嘘らしい。だよねぇ。

まぁ要するに人間は生きる上で希望が欲しい訳で、その希望としての信仰、ってのが一番ポピュラーなんだなぁと。人間そこまで強くないし、その逃避の先に宗教があるとも言えるかな?

あとは宗教は行動様式でもある、ってのはわかりやすいね。そう考えると日本人は無宗教ってのは違うって話になるよと。まぁ宗教って俺が考えていた以上に自由で適当と言うことがわかった気がする。

宗教はこれ!こんなものだ!って思いこんだりはいけないよ、とかそんな事思いました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 教養
感想投稿日 : 2015年3月25日
読了日 : 2015年3月25日
本棚登録日 : 2015年1月26日

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