密室モノ×まさかの展開が素晴らしい化学反応を起こしている作品。
王道のクローズド・サークルと思いきや、「自分が読んでるのってミステリ作品だったよな…?」と思わず疑ってしまうような、度肝を抜かれる展開が待っている。
しかし、物語のピークはそこではない。奇抜なだけの作品ではなく、その展開や状況『だからこそ』可能なトリックには思わず舌を巻いた。
物語もテンポ良く進み、登場人物もそこまで多くないのでとにかく読みやすい。それでいてSF要素を最大限に生かした骨太なトリック。魅力的なヒロインの比留子さんにも注目したいところ。
万人にオススメできる、新しいタイプのミステリ小説だと感じた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
東京創元社
- 感想投稿日 : 2023年9月26日
- 読了日 : 2023年9月26日
- 本棚登録日 : 2023年9月19日
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