旧皇族の竹田恒泰氏と、近現代日本の政治外交等を専門分野とする久野潤氏の対話形式による、日本書紀の入門書。
日本書紀に限らずに古典に触れる機会が大人になるにつれて少なくなってきている現状において、こういった、まずは興味を持たせてくれる解説は、どうしても必要ということを感じる。
舌鋒鋭い竹田氏だが、この本ではまだ悪意は少なく、自身を含め日本人、その精神、拠り所などが今まで連綿として続いてきたことに関して、日本書紀を通し伝えたいのであろう。
勿論歴史書である限り、体制側の都合の良い箇所というのはどうしても出てくることは否めないのであろうが、それでも中国正史に比すれば、マイナス面の記載をして、さらに別伝の紹介が多数あることにより、信に多いに足るものであると思われる。
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- 感想投稿日 : 2020年9月6日
- 読了日 : 2020年9月6日
- 本棚登録日 : 2020年9月6日
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