【全八巻の感想】
日露戦争史を通して国家とは、民族とは、日本人とは何かを深く掘り下げ追及している。
この戦勝こそが以降の日本軍を迷走させ、日本国を窮地に追い込んだ。
明治維新以降、西欧の帝国主義を模倣し、「国家」という概念を急速に醸成せざるを得なかった事情が我が国の精神と肉体とのあいだに巨大な齟齬を産んでしまったということが描かれている。
この作品は事実を小説化する限界と言っていいだろう。日本人に、また日本という国に関わるすべての人々にこの作品を強く勧めたいと思った。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2023年10月10日
- 読了日 : 2023年10月9日
- 本棚登録日 : 2023年10月9日
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