警察組織と暴力団の利権の草刈場と化していた奈良東西急便。その社屋放火事件の容疑者に仕立て上げられた二宮に、捜査の手が伸びる。起死回生を狙う桑原は、裏金を管理する男を追って二宮とともに沖縄へ飛ぶが、二人を追い込む網はそこでも四方八方に張り巡らされていた―。…裏表紙の紹介文より。
この「疫病神シリーズ」にすっかりハマってしまいました。イケイケの桑原さんの喧嘩っぷりは、かっこいいですね。「極道は腹を割ったらあかんのや。誰が味方で誰が敵か、そこを見誤ったら命がないんやぞ。」
解説には「(黒川さんの作品は)現実の社会同様に、そしてそれ以上に、強きが威張り腐り、弱きこそがこづきまわされる不条理に満ちた世界を執拗に描く。(中略)終結を迎えたとき、事態は解決するのではなく決着をつける。つまり、現実社会でもそういうことなのだ。フィクションのはずなのに、黒川作品は不公平と不条理に満ちた現代社会に生きる身に、多くのことを教えてくれるのだ。」と青山ゆみこさんも書いている。
どうもこの辺りも「疫病神シリーズ」にハマった要因かもしれません。
螻蛄も早く読みたい。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年12月27日
- 読了日 : 2023年12月27日
- 本棚登録日 : 2023年2月17日
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