H30.9.18 読了。
・三日月堂という活版印刷所を訪れるお客様ひとりひとりが主人公なる連作短編小説。しみじみと読後感に酔いしれたくなるような物語が4編。その中で「世界は森」と「ひとつだけの活字」が特に好きです。続編も楽しみ。
・「印刷とはあとを残す行為。活字が実体で、印刷された文字が影。ふつうならそうだけど、印刷ではちがう。実体のほうが影なんだ。」
・「ふつうの印刷だと紙に文字が「張りついている」感じだが、これは凹んでいるわけではないのに「刻まれている」。文字ひとつひとつが息づいているみたいに見える。」
・「生きているものはみなあとを残す。それも影のような頼りないものだけど。人と人もそうだ。かかわりあえば必ずあとが残る。」
・「みんな失ったものを抱えて生きている。」
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年9月19日
- 読了日 : 2018年9月18日
- 本棚登録日 : 2017年1月27日
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