伊集院静さんの描く「生と死」は、「からっと無常観、さらっと諸行無常」って感じがするんだけど、
梨木香歩さんの描く「生と死」は、「輪廻転生、現世と来世、魂の救済」ってところを強く感じました。
静謐な世界と、持続低音の響く世界の違いというか、「ぴーん」と「ぴちょん」の違いというか。
(これでは余計わからなくなる)
3代にわたって祖母、母、子どもと引き継がれる「業」が、ねっちょり感をだしています。
あちら側とこちら側を行ったりきたりしながら、心の中にあるどろどろしたものを浄化していきます。
そういうところを深く読んでしまうと、ちょっと苦いかも。
冒険小説としての読み方もできます。
謎解きの要素もたくさんあって、面白いです。
スナッフの正体はすぐにわかりましたが、おかっぱの少女の正体にはかなり驚きました。
おかっぱの少女の正体を知ると、話し全体がさらに光り輝きます。
2013/03/31
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
子どもと共有
- 感想投稿日 : 2013年8月2日
- 読了日 : 2013年3月31日
- 本棚登録日 : 2013年3月16日
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