新装版 功名が辻 (3) (文春文庫) (文春文庫 し 1-116)

著者 :
  • 文藝春秋 (2005年3月10日発売)
3.75
  • (128)
  • (246)
  • (270)
  • (9)
  • (2)
本棚登録 : 1890
感想 : 79
3

三巻は、秀吉に待望の男子が生まれ頃からはじまる。秀頼誕生は、いろいろな波紋と影を天下に投げかける。秀吉が跡目としてで関白に据えた秀次、秀次は、関白になり実権を実質的に握り天下に号令したいと考えているが、そもそも、その器ではない。その事がよく解っている秀吉は決して実権は渡さない。秀吉は、豊臣の天下のため秀次を関白にし、そしてその沙汰を悔やんでいる。その行き違いからは「怨み」しか生まれない。そして、秀頼の誕生により権勢を増した淀君と北の政所が角を付き合いそこに派閥がうまれていく、この要となる秀吉が老い、要として朽ちると共に豊臣の天下が傾いていく様を千代の目を通して時代の変換点が描写される。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年1月7日
読了日 : 2015年1月7日
本棚登録日 : 2015年1月6日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする