東日本大震災の復興が始まったばかりの2011年5月、被災地の遠間第一小学校に神戸から派遣された小野寺先生。自身は阪神大震災で、奥さんと娘を亡くしている。
問いかけられた「忘れないで」の難しさ、なかなか整理できないと感じた。ずっと甘えるのではなく、かといって忘れ去られずに寄り添ってほしい、など複雑な思いが背景にある。
元の職場で校長と揉めて、東北への教師派遣に志願した小野寺。外から来た者として、難しい被災者の心にどこまで踏み込むべきなのか、悩みながら勤めている。一方で、生徒の指導には強い信念がある。遠慮せず、喜怒哀楽を素直に表すことで、子どもの心は健全に育つと。
まずは、自己紹介の作文に、腹の立つことを一つ書くようにと、子どもたちに宿題を出し、それを基にして壁新聞を作ることを提案する。
壁新聞をきっかけに、校内だけでなく保護者や、地域社会でも有名になった小野寺。地元との距離に悩みながら、校長の理解もあって、問題解決に活躍する。
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- 感想投稿日 : 2020年8月22日
- 読了日 : 2020年8月21日
- 本棚登録日 : 2020年6月13日
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