どれも良かったのだけど、特に『ものや思ふと……』が好きです。
ややこしい歌の話から始まったかと思えば、人と鬼との友情の話に転化する。死人である鬼の優しさと、生者である人の夢に対する意地がぶつかって、悲劇が起こるのは、人生に通じるものがある。最後まで意地を通して死した歌人も、友の死を悼む鬼も、たまらなく愛おしい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説ー時代
- 感想投稿日 : 2012年6月28日
- 読了日 : 2012年6月28日
- 本棚登録日 : 2012年6月10日
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