破壊者 (創元推理文庫)

  • 東京創元社 (2011年12月22日発売)
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感想 : 26
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『惨い。酷い。辛い。』読む前からおどおどしてしまう帯付きの長編ミステリー、いつもながら読み始めると止まらないミネット・ウォルターズ。男性側から女性に対して勝手に貼られたレッテルについて注意を喚起するというのが本書の隠れた目的であるという解説の一文があった。犠牲者は遺体となって登場するので彼女の言い分は聞こえてこない。なので、周囲の証言から殺された方にも何かしら非があったように感じてしまう。実社会に置き換えて考えてみると恐ろしいことだ。ひとりの人間とは、そんなに単純ではない、いろいろな側面を持つということを忘れてはいけない。ミネット・ウォルターズにしてはめずらしく、最後に心がホッとするシーンがあるのが救いだった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2017年4月15日
読了日 : 2017年4月15日
本棚登録日 : 2017年4月15日

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