銀花の蔵

著者 :
  • 新潮社 (2020年4月24日発売)
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本棚登録 : 635
感想 : 96
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初・遠田潤子さん。友達のサイトで見かけて読む気になりました。2020年上半期の直木賞候補作。

読み始めてすぐの感想は「しまった!」に近いですね。何やら家族のドロドロを描いたTVドラマみたいで、あまり好きなタイプの物語じゃない。

それでも読み進めていると、だんだん手が止まらなくなります。ナルホド「良く出来たTVドラマだな」。同じTVドラマでも小路幸也さんの小説がホンワカしたホームドラマとすれば、こちらはヒロインの艱難辛苦を描いたNHKの朝ドラですね。
ある人曰く「人の不幸を書かせたら右に出る者はいない、遠田潤子」・・・確かに。

後半になると真っ黒になったオセロの盤面を返していくような流れです。それもバサッとでは無く、コツコツ丁寧に、白く返していきます。この流れが良い。ウン!「非常に良く出来たTVドラマ」。

他にどんな作品が有るのか調べてみると、やはり家族のドロドロが多いみたいです。というか、むしろこの作品は軽い方のようで。。。面白かったのですが、次に手を出すかと言えば(やはり元が苦手なタイプの為)ちょっと微妙です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 一般
感想投稿日 : 2020年7月27日
読了日 : 2020年7月27日
本棚登録日 : 2020年7月27日

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