マイノリティ・リポート: ディック作品集 (ハヤカワ文庫 SF テ 1-13)

  • 早川書房 (1999年6月1日発売)
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本棚登録 : 700
感想 : 58
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フィリップ・K・ディックと言えば、SF界の大物の一人。しかし、どうも私は敬遠気味。以前有名な「アンドロイドは電気羊の・・・」を読み、どうも波長が合わないと言うか。。
そんな訳で久しぶりに恐る恐るディックの本を読んだのですが、この短編集はなかなか楽しめました。
表題作のマイノリティ・レポート。予言のトリックは安部公房の「第4間氷期」を思い出しました。1957年の作品ですから、第4間氷期より古く、こちらがオリジナルのようです。
SFといってもハード的な似非理論に元づく科学小説では無いですね。安部公房やカート・ヴォネガットのように風刺文学の背景にSFを取り入れた作家もいますが、この短編を読む限り、ディックにもそんな傾向があるようです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: サイエンスフィクション
感想投稿日 : 2017年11月10日
読了日 : 2003年4月18日
本棚登録日 : 2017年11月10日

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