あおくんときいろちゃん (至光社国際版絵本)

  • 至光社 (1967年6月1日発売)
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本棚登録 : 4240
感想 : 338
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字なんて読めない頃から読んでいた絵本。
とにかくシンプルを極めている絵の具で描かれた絵が、絵というよりも、筆でぐるぐるって書きなぐったような丸たちが、まるで生き生きと感情を持って、嬉しさや悲しみを伝えてくる。カラフルで純粋に大好きだった。

私が中学生の頃、家庭科の先生がこの絵本の読み聞かせ(今思うと中学生に読み聞かせなんて、変わった先生だったと思う)をしてくれて、その先生の解釈は、私のこの本へのイメージをガラッと変えた。
大好きな人と、沢山遊んで、2人の新しい色になる。
相手の色に、染まったりなんてしないのよ。
そしてまた、楽しんだり泣いたりして、好きにそれぞれの色にも戻る。
いつかあなたたちに好きな人が出来たら、そんなふうにいて欲しいな。
ということだった。

当時その先生には小さなお子様がいて、だけど夫婦はラブラブで、そして夫婦はお互いに、お互いを二人の子供たちより愛していて、優先してるし、これからもそうしていくの、と言っていた。

当然子供たちのことは深く深く愛している前提の話。

私は今も、その1年足らずの受け持ちだった家庭科の先生に憧れていて、そんな風に誰かと添い遂げることに今も、強く憧れている。

この絵本を開く度に、幼い頃からのワクワクと、なんとも切ない気持ちの両方を味わっている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年8月5日
読了日 : 2021年8月5日
本棚登録日 : 2021年8月3日

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