字なんて読めない頃から読んでいた絵本。
とにかくシンプルを極めている絵の具で描かれた絵が、絵というよりも、筆でぐるぐるって書きなぐったような丸たちが、まるで生き生きと感情を持って、嬉しさや悲しみを伝えてくる。カラフルで純粋に大好きだった。
私が中学生の頃、家庭科の先生がこの絵本の読み聞かせ(今思うと中学生に読み聞かせなんて、変わった先生だったと思う)をしてくれて、その先生の解釈は、私のこの本へのイメージをガラッと変えた。
大好きな人と、沢山遊んで、2人の新しい色になる。
相手の色に、染まったりなんてしないのよ。
そしてまた、楽しんだり泣いたりして、好きにそれぞれの色にも戻る。
いつかあなたたちに好きな人が出来たら、そんなふうにいて欲しいな。
ということだった。
当時その先生には小さなお子様がいて、だけど夫婦はラブラブで、そして夫婦はお互いに、お互いを二人の子供たちより愛していて、優先してるし、これからもそうしていくの、と言っていた。
当然子供たちのことは深く深く愛している前提の話。
私は今も、その1年足らずの受け持ちだった家庭科の先生に憧れていて、そんな風に誰かと添い遂げることに今も、強く憧れている。
この絵本を開く度に、幼い頃からのワクワクと、なんとも切ない気持ちの両方を味わっている。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年8月5日
- 読了日 : 2021年8月5日
- 本棚登録日 : 2021年8月3日
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