日中戦争 殲滅戦から消耗戦へ (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社 (2007年7月19日発売)
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感想 : 12

日中の戦争観の違い(殲滅・消耗→ハード・ソフト)を切り口とした枠組みを用いた説明は確かにわかりやすい。が、わかりやすさは紋切り型の歴史観にもなってしまうので、歴史を単純・短絡的に解釈してしまう危険もある。
満州事変の首謀者である石原莞爾が総力戦・消耗戦を想定し、日中戦争には反対であったにも関わらず、なぜ突き進んでしまい、ズルズルと長引いてしまったのか?フレームワーク的歴史学では、政治体制および意思決定システム論への言及が不十分になってしまう限界を感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2019年8月1日
読了日 : 2019年8月1日
本棚登録日 : 2019年8月1日

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