道徳の系譜学 (光文社古典新訳文庫)

  • 光文社 (2009年6月20日発売)
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感想 : 13
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ニーチェの作品。
非常に熱烈で面白い。

ルサンチマンという、現代にも通用する言葉を、興味深く読んだ。
自分も含めて、他者との比較において物事を決めている。
相手と同じようなレベルの洋服を着なくてはとか、高級な腕時計がほしいとか。そういうものはルサンチマンによるものが大きい。

先祖と言うものが神聖化され、現代の私たちは圧迫すると言う考え方、例えばスティーブ・ジョブズがいることで、アップルと言う会社はその後もスティーブジョブスを神聖化して、ジョブスの精神を汚さないように恐れおののいて仕事をしていくと言うことだろうか。

3つ目の論文、芸術に対するニーチェの意見は、芸術家は本人と彼が作り出す作品は関係がないとしているが、その点は個人的には納得ができない部分だった。芸術家は自分自身の中にあるものを表現するのであり、全く関係がないものを作るとは考えられない。

ぼくらは自らを磨き、高めていくことを目指す必要がある。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 人文・思想
感想投稿日 : 2020年8月13日
読了日 : 2022年12月3日
本棚登録日 : 2020年8月6日

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