ジャック・ウェルチにしてもスティーブ・ジョブズにしてもイーロン・マスクにしても、そして我が国代表、松下幸之助にしても、経営者はカリスマとして語られ賞賛され誹謗され神なき時代の伝説になっていきますが、彼らが神話化されればされるだけ、その後を継ぐ者の矮小さは避けられないのが必然だと思います。この本は偉大な経営者の後を継ぐものたちの権力闘争とも言えないような感情的ないざこざが会社を危険な水域にまで追い込んでいか過程を赤裸々に描いていく情けないレポートです。登場人物はあまりに嫉妬と無責任にまみれたおっさん達ばっかなので会社帰りの居酒屋トークの延長線として楽しめました。そもそもの原因も松下幸之助が家庭の問題を会社に持ち込んだものだし…(子供を会社に入社させなかった本田宗一郎と違いすぎ!)それでもダメ社長が三代続いても潰れなかった松下という会社は大したもんだ、とも思いました。シャープや三洋のこと考えると。それにしても会社の経営って難しいんですね。
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- 感想投稿日 : 2016年12月31日
- 読了日 : 2016年12月31日
- 本棚登録日 : 2016年12月31日
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