死神の精度 (文春文庫 い 70-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2008年2月8日発売)
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①CDショップに入り浸り
②苗字が町や市の名前であり
③受け答えが微妙にずれていて
④素手で他人に触ろうとしない
そんな人物が身近に現れたら、死神かもしれません~との背文が気になり、読み始めると・・・
止まらない位、面白く楽しい時間を過ごす事になってしまいました。
死神・千葉の視点から人を観察すると、死生観と人生観がこんなにも変わるものかと、驚きと共に、感慨深い物語。
この主人公 死神・千葉
彼が仕事をする時は、必ず雨と共ににやって来る、そして7日間の調査で、対象者の生死が決まる。(概ね可なのだが・・)
6篇からなる短編集ですが、
千葉の出会う6つの人生がとても興味深く、そして人がなんと愚かで、自己中心的な生き物であるかを時にはクールに、時にはコミカルに描かれていると思いました。
更に、一篇一篇にミステリーがあり、全篇に広がる“時間“という人の人生における要因にも仕掛けがあり、作者 伊坂幸太郎先生の作品の精度もピカイチ‼️って感じの作品でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年2月5日
読了日 : 2024年2月5日
本棚登録日 : 2024年1月30日

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