フェルメール ――謎めいた生涯と全作品 Kadokawa Art Selection (角川文庫 ん 30-1 Kadokawa Art Selection)
- 角川グループパブリッシング (2008年9月25日発売)
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感想 : 14件
著者のフェルメール研究の集大成である大著『フェルメール論』(八坂書房)の簡易版というべき本です。
フェルメールの作品をたどりながら、彼の作品がたたえる静謐な空間構成や、絵の具の質感を生かした表現技法が、どのようなプロセスを経てかたちづくられていったのか、さらに晩年の作品に向かって、いったん完成を迎えた彼の表現に破綻の影がしのびこんでいることを、ていねいに説明しています。また、彼の生きたデルフトという都市の景観を描いた作品を、その時代背景を参照しながら読み解き、そこに込められていた画家の意図を解明しています。
文庫本ながらオール・カラーで構成されており、作品そのものの美しさをたのしむことのできます。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
芸術・デザイン
- 感想投稿日 : 2018年7月15日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2018年7月15日
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