レスコの町でロレンスたちに接触を図ったのは、デバウ商会の会計認を務めるヒルデ・シュナウでした。彼は、デバウ商会が内部分裂の状態にあることを語り、自分たちを助けるためにロレンスたちの力を借りたいと申し出ます。ロレンスはこの以来を引き受け、ル・ロワたちが求めていた禁書をとどけるため、ホロを彼らのもとに行かせますが、そのあいだにもヒルデに敵対する勢力は攻勢を仕掛けてきて、ロレンスはミューリ傭兵団とともに町を脱出せざるをえなくなってしまいます。
いわゆる「剣と魔法のファンタジー」ではないので、ホロが正体を現わす展開になるほかには、シリーズを通してキャラクターの大立ち回りが演じられることはなく、ロレンスたちの商人らしい才覚によって危機を切り抜けていくという展開がストーリーの山場をかたちづくっているのは、これまでと同様です。本編ストーリーとしては、あと一巻をのこしているので、そこで落穂拾い的なエピソードが語られることになるのでしょうか。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
少年向けライトノベル
- 感想投稿日 : 2021年12月26日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2021年12月26日
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