著者が大学でおこなった哲学の講義をもとにした本です。ベルクソンの時間論やプラトンのイデア論、デカルトやフッサールの知覚論などを題材に、それらの問題がことばの誤りに基づいて生じていることを指摘しています。後半は、前半の著者の議論のバックボーンとなっていたウィトゲンシュタインの思想について解説がなされています。
おなじく著者のおこなった講義にもとづく『あたらしい哲学入門―なぜ人間は八本足か』(文春文庫)ともかさなるところがありますが、本書は哲学史上にじっさいに現われた思想を題材にしており、それらの思想についても学ぶことができます。ただし、どちらも著者の思想をつらぬいている根幹的な主張はおなじで、ウィトゲンシュタインの哲学観の実践というべき内容になっています。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
哲学・思想
- 感想投稿日 : 2018年7月14日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2018年7月14日
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