灼眼のシャナS (電撃文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2006年6月8日発売)
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感想 : 16
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中編2本、短編1本を収録しているほか、前回に続いてフリアグネとマリアンヌによる作品用語解説のコーナーがあります。

最初の「マイルストーン」は、かつてニューヨークで、マージョリーが「千変」シュドナイと戦った話。「復讐」ではなく、人間を救いたいという「善意」によってフレイムヘイズになることを選んだユーリイ・フヴォイカが舞台回しを務めます。

次の「セレモニー」は、吉田さんの誕生日パーティを開催する話。「写真の兄ちゃん」がシャナと楽しそうに歩いているのを目にした吉田さんの弟の健が、マージョリーやヴィルヘルミナの協力を得て、姉の思い出作りに協力します。

最後の「キープセイク」は、「とむらいの鐘」がブロッケン要塞に入場する際の席次の順番をめぐって、「九咳天秤」の間で起こった言い争いの話。チェルノボーグがモレクに寄せる、淡い想いが描かれています。

ストーリーそのものは、特別うまく構成されているというわけではありませんが、それぞれの作品を満たしている雰囲気がいいと感じました。本編の方は、悠二をめぐるシャナと吉田さんの関係が平衡状態に達してちょっとマンネリ感も漂い始めてきたところだったので、新鮮な気持ちで読むことができたように思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 少年向けライトノベル
感想投稿日 : 2018年11月21日
読了日 : -
本棚登録日 : 2018年11月21日

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