鎌倉から現代まで。
上巻の前書きで述べられているように、江戸以降は著者の専門の関係からか駆け足で片づけられている。
一方、室町時代の列島の風俗についての記述は著者の本領というものを感じさせた。
天皇、貴族、武士、農民。これで日本列島の歴史の大部分を片づけてしまうことを、著者は強く拒んでいる。神社、寺、そこにまつわる職能民、海賊や漁撈民、悪党、様々な人たちが歴史のいたるところで活動し、それが現代の日本人にも確かにつながっているということをこの新書を通して、一般の読者に伝えたかったのだなあというのが、読んでいてすごく分かった。
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- 感想投稿日 : 2020年5月2日
- 読了日 : 2020年4月26日
- 本棚登録日 : 2020年4月26日
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