『狂気の歴史』『臨床医学の誕生』『知の考古学』『言葉と物』といった初期の著作を検討する論考。「狂気」の問題から「考古学」「エピステーメー」へ。概念を確認しつつ、その道筋を明らかにする。後半の『言葉と物』とカント論の詳細な分析が秀逸。
著者は、中期を扱う『フーコー 生権力と統治性』(河出書房新社、2010)、晩期フーコーを主題とする『賢者と羊飼い——フーコーとパレーシア』(筑摩書房、2008)を上程している。本書がその完結編。著者の考察は、いうなれば、歩みを逆に辿るもの。三冊を合わせて読みたい。了。
『フーコー 生権力と統治性』(河出書房新社、2010)、『賢者と羊飼い——フーコーとパレーシア』(筑摩書房、2008)は既読ですが、後日upします。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
フランス現代思想
- 感想投稿日 : 2012年8月29日
- 読了日 : 2012年8月29日
- 本棚登録日 : 2012年8月29日
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