ミサイルマン (光文社文庫 ひ 14-2)

著者 :
  • 光文社 (2010年2月9日発売)
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本棚登録 : 561
感想 : 54
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“鬼畜系”作家・平山氏の初体験本。まさに鬼畜。矢鱈とディティールにこだわる人体破壊は、その風景だけでなく、音や匂いまで詳細に伝えてくる(伝わってくる)。まさに鬼畜。
でもなんだろ、これだけ人でなしのキチガイ話なのに、読み進めていくにつれ、妙に気分が研ぎ澄まされていく。不思議なくらい心地好い読後感。この感覚は初めて。そしてクセになる。
その鬼畜っぷりがいかんなく発揮される「枷(コード)」や表題作「ミサイルマン」もいいが、オープニングを飾る「テロルの創世」は短編SFとしても秀逸。グロ描写苦手な方でも読めるので、まずはここから鬼畜系を始めてみませんか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ホラー
感想投稿日 : 2010年11月10日
読了日 : 2010年11月10日
本棚登録日 : 2010年11月2日

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