龍と魔法使い〈1〉 (コバルト文庫)

著者 :
  • 集英社 (1993年9月3日発売)
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本棚登録 : 311
感想 : 38
3

風龍が守る国が舞台の、ファンタジー小説。
主人公のタギは、七賢人の1人。若干19歳のエリート魔法使い。

ケータイ小説では主人公最強モノがよく流行りますが、こちらはそれに先駆けた主人公最強モノです。
「選ばれた者」的な強い主人公に自分を重ねながら読むのは、最高に気持ちいいですよね。
妖獣や龍が生きる広い世界を舞台に、力いっぱい生きる登場人物たちの明るい強さが眩しいです。

1巻目では、タギと風龍の娘シェイラギーニが出会う巻です。
伏線を残しつつ、物語はまだまだ始まったばかり。
個人的に一番好きなのは、ゼルダ姫。
きっともうこの後登場はしないのだろうけど・・・全体的に明るい本書の中で、少し憂いを感じさせる彼女に惹かれるくらいこの本が私には眩しくて。

なかなか口が悪い登場人物が多いのですが、みんな根が素直というか、まっすぐというか、全然嫌な感じがしない。

今読んでも十分に楽しいんだけど、中高生の頃に読んでいたらもっともっと楽しめたのにと思うと、残念で仕方ない。
読む年齢によってはタギかっこいい!となると思われるくらい強くて実は漢気あっていい男なんだけど、読んでいてかわいいと親心のような目線で読んでる自分に気づいてちょっとだけ凹みました。

とはいえ、この先読み進めていくのが楽しみなので、どんな展開が待ち受けているのかわくわくしながら次巻を手に取りたいと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ライトノベル
感想投稿日 : 2015年7月2日
読了日 : 2015年7月2日
本棚登録日 : 2015年1月27日

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