みっともない男の内面をこれでもかと見せつけられて、正直いい気持ちのする作品ではありませんでした。なんだかもやもやするのは、きっとこんな言動は恥だと思うからこそ禁じているものの、自分のなかにも時雄に同調、共感できてしまうポイントがあるからなんだろうと思う。
解説を読むに、その辺りが当時文壇で評価されたんでしょうかね。
だれも幸せにならない結末ですが、この時代の小説てこんなんばっかりなような…
ラストシーン、やってることはすごくみっともないんですが、強風に煽られる樹木と部屋に射す光、なぜだか情景描写が胸に刺さりました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年6月17日
- 読了日 : 2017年6月16日
- 本棚登録日 : 2017年6月12日
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