彼女(たち)について私の知っている二、三の事柄 (朝日文庫 か 30-1)

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2002年9月1日発売)
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『小春日和』の十年後、相も変わらず目白の紅梅荘に住む桃子と、花子と小説家のおばさんの日常を綴ったものだが、表題からも明らかなように彼らの会話と関心の端々にはゴダールなんかも鏤められ、あるいはフローベールでも『ボヴァリー夫人』ではなくて、ちょっとネエチャン騙しの『感情教育』だったりと、彼らに言わせれば「プチブル教養主義」的な、いたって「閉じられた」小説世界が展開する。彼らの周辺を含めた世間話につきあっているようでもあるのだが、これが何とも面白くて、時々は釣り込まれて笑ってしまったりもするのだった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ☆日本文学
感想投稿日 : 2013年11月16日
読了日 : 2013年11月16日
本棚登録日 : 2013年11月16日

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