不思議の国のアリス

  • KADOKAWA(メディアファクトリー) (2006年3月3日発売)
3.54
  • (43)
  • (51)
  • (113)
  • (8)
  • (5)
本棚登録 : 571
感想 : 80

『アリス・オンパレード』第10弾。縦22.0cm,横15,5cm。カラー挿絵を活かすために上質紙を用いており、重い。メディアファクトリーの出版。訳者は人気小説家の村山由佳。語りに工夫が凝らされていて、全体は男性というよりは少年による語りのようなスタイル。また、中の登場人物たちも、例えば三月ウサギが東京下町方言で、帽子屋は大阪弁で会話を交わしている。ただし、本書で最大の価値を持つのは、本国でも手に入らないトーヴェ・ヤンソンの挿絵だ。ウサギ穴の中とはいえ、ほの暗くどこか陰鬱なアリス。寂寥感さえ漂っている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ☆不思議の国のアリス
感想投稿日 : 2013年9月27日
読了日 : 2013年8月30日
本棚登録日 : 2013年9月27日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする