黒影の館 建築探偵桜井京介の事件簿 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2015年8月12日発売)
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本棚登録 : 75
感想 : 9
5

前2作については、あまりに作りこみが過ぎて、鼻につき、評価は高くありませんでした。
本作もかなりな作りこみですが、それほど鼻につく感じがせずに読めました。それは、舞台を限定して、現実世界から隔離するのがうまくいったということなのかなと思います。
普通の街角でハロウィンのコスプレをされるても浮くだけだけど、遊園地でやってくれれば楽しめる、みたいな。お化けはお化け屋敷にいてくれ的な。
そう、まさに今回の「館」はヴァンパイアの潜むお化け屋敷ですね。そこから最後まで外に出なかったので、お話として楽しめた。外とつながって現実に引き戻されたらやっぱり、興ざめしてしまったかもしれません。
あとは、神代先生の語りがすっきりしてて良かったのかも。あんまりべたべた語られると、ちょっと引いてしまう。って、本当のこのシリーズファンには、そのべたべた感がいいのかもしれないけど。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(ミステリィ)
感想投稿日 : 2015年8月21日
読了日 : 2015年8月21日
本棚登録日 : 2015年8月15日

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