レバレッジ勉強法

著者 :
  • 大和書房 (2007年9月25日発売)
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「分母の小さな勉強」

本田直之先生のレバレッジシリーズ.
先生の取り扱うレバレッジとは,インプットとアウトプットの等価交換を破る方法である.長さ3の棒を1:2の比で使うことで,2の荷物を1の力で持ち上げる.
無論,棒は長くレバレッジは効いている方が良い.

要点は3つ.
1.努力・勉強が「苦しい」認識から脱却せよ.
2.勉強とは投資.
3.勉強せよ?,否,勉強する仕組みを作れ!

1.「勉強法」,と銘打っているので,勉強という言葉をここでは何度も用いているが,私は勉強という言葉が好きではない.「学問」と呼べ,と言いたい.
本田先生曰く,勉強は「Retern Of Investment ( 見返り )」「能力の不労所得」を得る近道である.楽であれば楽であるほど,上達を実感しやすければ実感しやすいほど,習熟は加速する.「努力はしない」が吉である,むしろ,善である.
「努力」=「苦しむこと」という抜きがたい誤解があるという時代はすぐに終わる.
いや,終わっていた.気づけ.
2.勉強という行為に投資を強く意識すること.勉強とは,あくまで「利潤・ゲイン(ROI)」を得るもの.そこから離れてはいけない.
そのための指針として,以下を挙げている.
(i) 実学の勧め (役に立つ(利潤のある)もの を学べ)
(ii) 希少性は意味を持つ ( 市場を意識せよ )
(iii) レバレッジ ( DMWL ) を意識すること
(iv) 勉強する仕組みを作り,勉強することで不労所得を作る ( 投資の非線形性を引き出せ.)
(v) 褒めてもらえるシステムを作れ.
といったところである.
狙い不明の投資などあり得ない.投資する価値が本当にあるか,常に問いかけること.
3.勉強する仕組みが何より重要である.苦労して努力して得ることではなく,できるだけ苦労せず意志力を消費せずに得るものを得るべきである.
(i) アセットアロケーションをせよ.( 時間・集中力:有限である )
(ii) 計画的なアセットアロケーションは小学生の時間割によって得られる.俯瞰逆算思考が必須.
(iii) コントリビューションを常に意識せよ.アウトプットは毎日の学習に必須.モチベにも繋がる.
(iv) 完璧主義が受けるのは生徒時代.実業家・研究者は合格点を素早く試算,実現に持っていくことが何より重要.

極限まで分母を減らすことは,善である.
いっぱい努力してどれだけ労力を費やしたで,測られる時代は終わりである.いや,とっくに終わっていた.時代は,いかに少なく努力して,いかに大きなコントリビューションと不労所得を構築するか,である.
分母少なく.
レバレッジ効かせて.

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 能力開発
感想投稿日 : 2018年4月16日
読了日 : 2018年4月16日
本棚登録日 : 2018年4月16日

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