続・暴力団 (新潮新書)

著者 :
  • 新潮社 (2012年10月17日発売)
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感想 : 49
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今日の暴力団は、昨日の暴力団とは違います。(中略)ひと言で言えば、暴力団の一部は兇暴で秘密主義のマフィアに近付いています。(P.4)

暴排除例は直接対象とするのは暴力団や組員ではなく、「都及び都民」、つまりその地域の住民で、「都及び都民の責務」とあるかには、暴力団は「住民の責務」として住民が排除しなければならない(P.58)
つまり、これまでの対決構図だった「警察対暴力団」を「住民対暴力団」に切り替えることで、暴力団を社会的に孤立させ、利益(資金)やサービスの供与、供給を立つ狙いを持っているといえる。

結局、日本警察の暴力団政策が破綻しつつあるのではないかと著者は説く。時代も変り、暴力団も変りつつあることを警察は理解していない。警察にとって暴力団は持ちつ持たれつの必要悪だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本・雑誌
感想投稿日 : 2018年11月20日
読了日 : 2013年1月9日
本棚登録日 : 2018年11月20日

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