戦時下の検閲によって公に開示することが禁じられた不許諾写真についての論考。
戦争なので流すことが許されない情報があるのは当然なのだが、それが些細な点にフォーカスされていって論点がずれていくのがこの国の官僚的。
著者の論考によると、重箱の隅をつつくような検閲は媒体側に自主規制を促すためだと言う。
これは撮るなという命令が出来ても、これを撮れという命令を出すわけには行かないので、許諾する対象を取材者側に学習させ情報を統制したのだという。
現在のマスコミにも同じ状況が訪れている。
まさしく今は"戦前"なのである。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
本・雑誌
- 感想投稿日 : 2018年11月20日
- 読了日 : 2009年4月26日
- 本棚登録日 : 2018年11月20日
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