米中もし戦わば

  • 文藝春秋 (2016年11月29日発売)
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今や世界第2位のGDPを誇る中国は東シナ海および南シナ海へと海洋進出を図り、軍備を拡張し続けている。それにアメリカはどう向き合うべきなのか。中国の海洋進出により周辺諸国との緊張が高まり、何かのきっかけで地域紛争が発生した場合、アメリカは同盟国の守るために戦力を投入するのか。その時米中は戦争へと向かってしまうのか。戦争という最悪の選択へと突き進むことを防止するために東アジアの地政学的な考察をはじめ、米中の軍備の状況、中国の狙いを精緻に分析している。
ベトナム戦争が終結してベトナムが統一し、東西冷戦が終了して東西ドイツが統一したが、朝鮮半島のみが分断されている。その背後には当然米中関係がある。東アジアは今の世界の中でも最も緊張状態にある地域の一つと言って良い。北朝鮮の非核化が国際的な課題にあがる今こそじっくり読みたい一冊であると思う。

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感想投稿日 : 2018年6月15日
読了日 : 2018年6月15日
本棚登録日 : 2018年6月15日

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