経済成長やら教育やらIITやら格差問題やら「わかりやすい」方面の切り口ではなく、カースト制度、ヒンドゥー教とナショナリズム、という「わかりにくい」(これは、そうしたことを紙の上でしか知らない私のような人にとって、という意味)方面の切り口から、しかしそれゆえに、インドの今の姿をよりくっきりと映し出すことに成功していると感じました。
拭いがたいカーストの残り香と、経済成長に伴なう歪みによるヒンドゥーへの回帰、そうしたインド固有の事情の記述は大変参考になります。
ひとつ残念なのは、感情的な記述がやや多いように思えたこと。感情的な記述をゼロにせよというつもりはないのですが・・・
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- 感想投稿日 : 2010年5月15日
- 読了日 : 2010年5月14日
- 本棚登録日 : 2010年5月14日
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