猫脳がわかる! (文春新書 1232)

著者 :
  • 文藝春秋 (2019年9月20日発売)
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本棚登録 : 193
感想 : 20
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 各種猫雑誌、猫本で名前を見ないことがない人気の哺乳動物学者、「ねこの博物館」館長さんによる、割と最新の(2019/9/20上梓)、研究データなどから導き出された猫にまつわる生態の解説書。学術的に偏らず、かといって、単なるネコ好き向けの根も葉もない噂話、都市伝説の寄せ集めでないバランスがほどよく読みやすい好著。
 著者が監修している「ざんねんな~」シリーズほど、おふざけがなくてよい。


 「猫脳」と謳っているが、要は「脳」が生き物の行動を司っているということで、猫のあらゆる行動様式を科学的に解説してくれてためになる。猫が喉をゴロゴロ鳴らすのは今もって謎という記事を今年になって見た覚えがあったが、

「最近になって、米国ルイジアナ州のテュレーン大学の研究チームが、このゴロゴロ音を詳細に調べ(中略)喉頭の筋肉が、2枚の声帯にある隙間を開閉させて、喉を通る空気流を震わせていたのです。」

 という研究結果には、「ほぅ」と感心。
 我が家の二匹の猫の、行動様式の違いも、どちらがより野生の本能を引継いでいるかとか、今後の対応注意事項も分かって良かった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 実用書
感想投稿日 : 2020年7月31日
読了日 : 2020年7月30日
本棚登録日 : 2020年7月30日

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