色シリーズ第四弾。本作は翠が主役。とはいえ、色シリーズ全般にいえることですが、やはり青山の推理なしでは事件の真相にはいきつかないですね。ST5人の中では唯一、青山だけが心理学の専門=生身の人間を相手にする分野を手掛けていることが影響しているのでしょう。
本作でもバイオリンや密室に隠されたトリックを見抜くのに青山の推理は欠かせませんでしたね。一方の翠はというと、持ち前の聴力をいかして事件の真相に迫ろうとします。事件の関係者として登場する指揮者・辛島は翠と同じ能力の持ち主であり、特殊な能力をもった二人の対峙は見どころの一つかなと思います。
また菊川警部補と青山がクラシックを通じて意気投合するシーンもおもしろかったです。よもやこんな展開があろうとは、これまでのシリーズの流れからは想像もできませんでした。
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- 感想投稿日 : 2020年12月17日
- 読了日 : 2020年12月13日
- 本棚登録日 : 2020年12月12日
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